CPP資格の使命「調達プロフェッショナルの育成に向けて」

近年、製造業における調達の位置づけ・役割が変化してきています。1990年代中頃までは、CR(CR=Cost Reduction;コストダウンや原価低減と同義で使用する)の取組みは、量産段階での継続的なものが中心でした。戦後日本経済の継続的経済発展や高度成長の増産基調の中で、CR目標は年間数~10%前後が一般的であり、ネゴシエーションによって、目標達成できると考えられていたのです。
バブル崩壊で経営環境が厳しくなり売上が伸び悩む中、業績を維持・向上させるために、経営課題におけるCRの比重が高まったのは必然的な流れでした。同時に、短いサイクルで商品力ある開発を実現するために、競争力があり、ユニークな技術を持つサプライヤーを発掘する必要性も高まりました。
このような環境変化に対応すべく、各企業では独自の努力や工夫がなされてきました。しかしながら、生産性向上や拡販に向けた営業・マーケティング領域における改革手法は様々発表されているのに対し、調達における改革手法は体系化されておらず、成功事例が公表されることも少ないため、日本のスタンダードといえるものが見当たらないのが実情でした。
「調達」に必要とされるスキルは、さまざまな知識(学問)領域から構成されています。しかしながら、それらの知識が体系化されているとは言いがたいものです。このことが、「調達には固有のスキルは無い」、さらには「調達には特別なスキルは必要ない」と経営トップおよび他部門に誤解される原因となっています。現実には、幅広くて、奥深い知識が「調達」の質の裏付けになっており、「調達スキル」がなければ、他部門およびサプライヤーと協働し、経営に貢献する活動ができないのです。
また、調達スキルは、属人的で交渉能力に重きが置かれる傾向があります。これもまた、調達スキルの専門性を軽んじる誤解につながっています。「調達」は、より論理的で客観的な説得性のある業務であるべきで、体系化されたそれは、調達工学(Procurement Engineering:調達エンジニアリング)として認識されるべきです。

一般社団法人日本能率協会(JMA)では、調達資格認証制度(CPP)を立ち上げ、調達に関わる技術や知識の体系化を試みました。近年、会計や情報システム、プロジェクトマネジメントの領域では、スキルスタンダードの整備が進められていますが、調達は業界によっても考え方や重点が異なることが多く、難しい面もありました。日本では、調達に関する専門書が非常に限られていただけでなく、広範囲に及ぶ調達の知識・技術を網羅するものはなかったのではないでしょうか。本資格制度は、主に製造業を対象としたものではありますが、その範囲に関しては極力広範囲の知識を網羅することに努めました。 本資格制度および認定テキストの「調達プロフェッショナルスタディーガイド」は、JMA講師陣(鬼沢正一、加賀美行彦、神谷幹雄、八木君敏、八島俊彦)の5名が、検討委員として約2年間におよぶ毎月の検討会を通じ骨子をまとめたものです。さらにJMA評議員および購買・調達革新大会の企画委員など、産業界を代表する方々にも内容をご確認いただきました。
本資格制度が、各企業における調達競争力強化を進める土台を提供し、これらの知識や調達スキルを習得した調達プロフェッショナルが、調達を通じ経営貢献に資することができれば、幸いです。

2007年10月
一般社団法人日本能率協会
CPP事務局

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