JX日鉱日石プロキュアメントインタビューその6| 調達人材育成での悩みとは何か?

どれだけ密に他部門とバイヤーとがコミュニケーションできるかが大事になってきます

CPPホルダーのJX日鉱日石プロキュアメント 下田隆行さん(水島営業所長)にお会いしました。日本能率協会の安部武一郎がインタビューします。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)

調達人材育成での悩みとは何か?

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安部
下田さんのように、保全等から異動される方は多くいらっしゃるのですか?

下田
少数ですね。

保全に限らず色々な部門との人事交流が活性化されれば良いなと思っているのですが、様々な事情で難しい状況にあります。

そもそも、関係部門が有機的に連携しなければ、戦略的な購買を実現できないという理解が乏しいのかもしれません。

購買部門は見積書の形式的な査定のみに終始して、「本質的な査定すなわち仕様の中味の善し悪しを判断するのは、上流の技術部門の仕事じゃないか」となりがちです。

技術部門は「購買部門は、我々の本質的な査定結果を整理して、我々が選定したサプライヤーと最終価格を合意するだけの仕事なのだろう。」となる訳です。

これでは、どちらもお互いに別物で違う仕事をする部門だという理解になってしまい、戦略的に同調して調達をするとか、ましてや人事交流など進むはずもありません。

私は保全部門を経験していたことから、一歩ふみこんで要求仕様書の段階で、「こっちのケースも見積もらせたら?」とやれることもあるのですが、そういった経験のない人にとっては、なかなか難しいと思います。

とにかく調達部門も人を育てていかなければいけませんが、環境整備と時間が必要なので、手っ取り早いのは強制的な人事のローテーション、例えば、技術系のキャリアで入社した人が、

3年間だけ購買部門を経験した後、また技術系に戻るとか。

私も購買部門を経験することで、技術的な知見も洗練されたという実感がありますので、きっと良い人材が育つと思うのですが、そう簡単には実現しないでしょうね。

そうすると、後はどれだけ密に他部門とバイヤーとがコミュニケーションできるかが大事になってきますが、相当の時間と手間がかかりそうです。

バイヤーの理想像や調達部門の社内における位置づけなどは、スタディーガイドのとおりだと思いますが、現実は非常に難しいことばかりです。

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