東京電力・谷口氏 松本氏 五十嵐氏 インタビューその7|CPP取得で実務に役立った点とは?

東京電力ホールディングス株式会社
谷口 正洋さん(経営企画ユニット グループ事業管理室 調達管理グループ 能力開発担当課長)
松本 理奈さん(廃炉資材調達センター 廃炉調達企画グループ 副主任)

東京電力パワーグリッド株式会社
五十嵐 正和さん(資材調達センター 調達改革第二グループ 課長)

にお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)

CPP取得で実務に役立った点とは?

森宮
受講者、合格者のインタビューというより、講師のインタビューみたいになってしまいましたが、今回は組織全体で取り組んでいることを紹介したいので、その点も強調したいと思います。

講師という人に教える立場になると、知識がさらに身につくと思いますが、実際にCPPに合格して資格を取得したことがみなさんの業務に役立ったでしょうか。

五十嵐
業務面では先ほど取引先の登録審査についてお話しさせていただきました。

財務のところでは、普通にBSやPLの情報、流動比率、自己資本比率などについて学びました。
簿記会計の知識は、ある程度持ってはおりましたが、登録審査をする過程で、あらためてこういう知識は持っておくべきだと感じました。

また、調達部門に所属する者は、登録業務に関わらなくても、最低限こういった知識は抑えておくべきだとも感じました。
例えば、以前行っていた損益分岐点の分析などにおいても、分析に必要な関連知識を再確認できたのは資格取得に向けた勉強に取り組んだおかげでしょう。

それから、東京電力ホールディングスはこれからの資材部門のあり方について、いろいろな資料を作っていますが、テキストに書いてある調達基盤の強化などはCPP資格の勉強をした結果、資料の内容がすっと頭に入ってくるようになりました。
やらされ感を持ちながら業務を進めるのではなく、納得感を持って方向性を感じられるようになった気もします。

テキストは、まずは試験勉強のためのものではありますが、合格したあとで改めて読み返してみるといいことが書いてあると思えます。
試験勉強のときと違う落ち着いた気持ちで読み返すと、なおさら良いことが書いてあることに気がつくでしょう。
今は調達部門の進むべき方向性などを確認するため、机の傍らに置き、字引きや羅針盤代わりにときどき眺めています。

森宮
松本さんはいかがですか。

松本
私が所属するセンターも今、大きく組織を改編しようとしています。
新しく調達改革に特化したグループをつくろうとしていて、その承認を得るために役員クラスに向けた調達改革の必要性を記載した資料を作成しています。

これまでの資材調達業務は割と事務的な業務にとらわれがちでしたが、今はすごくクリエイティブな仕事と受け止められるようになりました。
調達戦略を練ったうえでコストダウンを実現していくわけですから、ただの契約のルーティーンではないのです。

資料作成の際、サプライヤーソーシングの必要性を盛り込みましたが、そこでマネジメントガイドのテキストを活用させていただきました。
これからの調達組織で重視すべき6つの調達基盤の話など、テキストの内容を取り入れた部分は他にもあります。

すごく役に立っていると思います。

テキストには調達機能を強化するためにツールがいくつか紹介されていました。
他の会社がどんなツールを使用しているのかがよく分かりましたので、どんどんうちの組織でも取り入れ、試してみたいと思っています。
テキストに書いてある内容でうちが実践できるものは多いですね。

森宮
みなさんが社内勉強会の講師を務められ、業務で勉強内容を生かす中、資格を取得する仲間が次々に生まれています。
こうした状況の変化を谷口さんはどう受け止めていますか。

谷口
これまでは取引先と生産改善するとか、コストダウンに向けて不要な機能を削る際、私の方からインダストリアルエンジニアリング、バリューエンジニアリング、VE、IEについて、一から説明しなければなりませんでした。
今はCPPのテキストがありますから、基礎的なことは分かってもらったうえで、実務でどう改革していくかについて説明するだけで済みます。

発射台が随分低い位置から高い位置へ変わった感じです。
業務の高度化も高い位置から進められますので、時間的にも多分、かなり省けているのではないでしょうか。

CPPのテキストレベルからさらにどこまで伸ばせるかをテーマに話を進めることができています。
だから、従来とかなり状況が変化しました。

以前も社内の研修でそういう知識も勉強していたのですが、参加者が少なかったものですから、同じ知識を有する人が広範囲にいる状態ではありませんでした。
しかし、現状はCPPの資格を持つ人が次々に生まれています。
前と話の内容がすっかり変わった人、話しぶりから知識がついたことが明らかな人も少なくないのです。

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